羽二重張り「浮世絵猫(Ukiyo-e Neko)」シリーズ (=浮世絵猫開発秘話)
今までの張り子と違う羽二重張りの世界
~羽二重張りと云う独特な手法を用いて作られた、江戸の浮世絵から出て来た様な張り子の猫。和紙の温もりと気品が感じられる仕上がりです。 海外販売用に更に手を加えた日本オリジナルバージョン~芯になる張り子紙を使わない和紙だけで作られる全く新しいハリコの世界。動物そのものが持つ可愛らしさを表現する羽二重張りの世界。
~ambiente(ドイツで行われる世界最大の見本市)への出品と世界へ向けて~
始まりは世界へ向けての商品開発でした。一千乃が出展したブースには日々賑わいを見せ、新しい技術羽二重張り(芯材を使わず和紙のみで作るオリジナル製法張り子)で作られた「浮世絵猫」はそのオリエンタルな見た目も相まってたくさんのバイヤー等から注目を集めました。伝統工芸を超えた新しいアートとしてヨーロッパの著名な百貨店での取り扱いも始まりました。
~ハリコオンライン・オリジナルシリーズ(Japanese edition)の製作~
ヨーロッパ市場へ向けての出品において、浮世絵猫は数あるポーズの中から3色(mike・hachi・kuro)3ポーズ(inori・maneki・yasuragi)に絞り込まれました。多様なお客様に訪れていただける張り子のオンラインショップ「ハリコオンライン」での取り扱いを開始するにあたり、我々はさらに新しいポーズを4種(akubi・jare・amae・nerai)加えることにしました。これは羽二重張りという新しい技術によって生まれた張り子、新しいオブジェとしての張り子の世界を、より多くの皆様に自由に楽しんで頂きたいという強い思いからです。どうぞお楽しみください。
~こだわりの和紙印刷・二つ折り飾り板~
浮世絵猫Kuro(くろねこ)、Hachi(ハチワレ)、Mike(三毛猫)にそれぞれ付属する二つ折りの飾り板も特製の和紙仕上げです。「阿波和紙」に歌川国芳の浮世絵をプリントし、そりの少ない中密度繊維板に和紙張りして仕上げています。
2つ折りでコンパクトに畳めるだけでなく、屏風の様に立てても雰囲気を作ることができます。
遥か昔から愛されていた猫等の様子を独特の目線で仕上げた国芳の世界と、和紙張り紙張り子で表現した、オリエンタルで温かみのある形や色彩が相まって、いつでも心を癒してくれるようなオブジェとして仕上がっております。
~歌川国芳の浮世絵紹介~
『枕辺深閏梅』下巻口絵
安政4年・1857年(今から163年前)に制作:hachiの飾り板に使用 『枕辺深閏梅』は戯作者・花笠文京執筆の艶本で、国芳が挿絵を担当したようです。 艶本ため「一妙開程芳」と変名を名乗っていますが、傍らに大好きな猫に座布団を譲り、同じく気に入っていた地獄変相図のどてらと三尺帯を着ることで国芳であることを表しています。下巻の口絵です。『なまづ』
1841年頃と1843年頃に制作:kuroの飾り板に使用 大判錦絵 収蔵場所 山口県立萩美術館・浦上記念館(山口・萩)? 猫とナマズで「なまづ」の文字を作った作品。文字を絵画的に表現し、遊び心を加えるあたりは国芳の発想力の賜物だといえます。しっかりとした風景画からこのような言葉遊び絵までテーマに拘らず描ける感性と、動物たちの愛くるしい姿はどことなく本人の性格を現しているのかもしれません。黒猫との色合いの相性が良いこちらの作品をかざりいたにしました。
『たとゑ尽の内(たとえづくしのうち)』
mikeの飾り板に使用は猫にまつわる様々な言葉やことわざを絵で表現した楽しい作品。通常の浮世絵3枚分の、三枚続の広い画面いっぱいに様々な言葉を表す猫たちの姿が、生き生きとした筆遣いで描かれています。作品の一つを飾り板にしました。
歌川国芳
歌川 国芳(うたがわ くによし、寛政9年11月15日(1798年1月1日[1] ) – 文久元年3月5日[2](1861年4月14日))は、江戸時代末期の浮世絵師。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/12 11:45 UTC 版)